第3回『ぐんまちゃん』を観た

A「おしえて!ものしり博士」
人と関わるのがあまり好きではない博士の登場。

そんな陰湿な人物が好奇心についてぐんまちゃんに説く。いやいや、あんた、どちらかっていうと、ぐんまちゃんを見習う立場だろ。

ぐんまちゃんの疑問は意外に深い。
「今日」の次は明日、だから明日になったら今ある「今日」は昨日、ということはすべての時が「今日」なのでは?と。
それに対して博士の答えは、ちょっとずれている気がする。
同じ「今日」でも同じときは一度としてない。将来は大人のぐんまちゃんが一緒にいるだろう、と。
ぐんまちゃんは、「時は常に今ではない。しかし何らかの偶然によって瞬時に今になる。これが繰り返されているよね?」という、いつか哲学の授業で聞いた内容をつかんでいるように思う。無と有の繰り返し。知らんけど。

洞窟に映った影を見て、「幸せ」について納得するぐんまちゃん。
洞窟に影といえば、プラトンの比喩が有名。

だけど、プラトンの場合は、影だけをみてワイワイするのは悲劇というか、無知というか、残念なことであったような?

影じゃなくて、自分の背後にある真実(背後というか、正確にはイデア)をちゃんと見ようとしなさいよ的な比喩だったかと。
あれ?洞窟に繋がれて、影ばっかり見ているのは博士のこと?

博士はご飯をちゃんと食べていないらしく、ぐんまちゃんに飯を乞う。
深淵なことを話せるのに、無垢なぐんまちゃんにちゃっかり集るという設定が、妙にリアル。いるよね、そういう博士。

 

B「スターもたいへん」
この回は、とにかくぐんまちゃんがかわいい。
しょっぱなの鼻歌がよき。ぐんぐんぐんぐん

散歩していると、落ち込んでいる4人組を発見。
4人に対峙するぐんまちゃん、まじかわいい。
彼らはNYAAZ(ニャーズ)というバンドらしい。……BOOWY*1

ボーカルがイケメンで、ギターがモヒカンというのは、まんま氷室恭介と布袋寅泰か?
……すみません、世代じゃないので、

私もぐんまちゃんと同じリアクションをする自信がある。

興味なさそうなぐんまちゃんも最高にかわいい。
さりげなく活動休止を提案したときの、4人の心配の仕方が群馬の若者っぽくて好きだ。

で、最後、歌わないんかーいッ!

 

C「鏡たちのナイショ話」
素朴な疑問なんだけど、姫様は姿見をそんなに所有しているの?
鏡たちの愚痴からしても、イチゴ護衛の悩みからしても、ヤヨイヒメはパワハラ上司ポジなんだな。
でも確かにやよいひめは美味しい。

先輩鏡「青臭い主張を押し通すだけじゃ、だめ」
先輩鏡「自分の若い頃を思い出すよ」
という後輩鏡への言葉に笑ってしまう。これは、ダメな上司の連鎖。後輩にマウントをとっている。
しかも無理やり上司の良いところを見つけて、過度に順応しようとしている。

最後は上司に媚びる先輩がいい思いをして終わる。
正しきゃいいってもんじゃないのよ!というのは、製作者側の愚痴かな。