映画『私をくいとめて』(大九明子監督)を観た

真剣に描かれているけど重くはない類の恋愛映画を観たくてチョイス。

途中の冗長な感じに飽きてしまったが、休憩を入れて観たら割と楽しめた。のんの演技と演出によって、心の内側の「こんな感じ」を映像にできるのが凄い。ただ、のんを31歳にするのは説得力がない。

こじらせ、とまではいかないが、
おひとり様が板について独特の生活スタイル?習性?を獲得した独身女性の様子が微笑ましい。ほわわんとしているけれど、頭の中は色々忙しい感じね。で、しっかり自分の感情や想いはもっているから、たまに棘がでるやつ。
大丈夫かな、この子……と鑑賞者が心配したなら、同じことを主人公は主人公へ感じているはず。31歳はほわわんキャラだけで通用するほど子どもじゃないので。

多田くんは最初から勇気がある人物なので、映画の紹介文から想像していたような恋愛模様ではなかった。綺麗に両想いから始まり、いい感じにまとまるという、ほんわか系の恋愛だった。省エネ、燃費長持ち、じっくり熟成タイプ。
ホテルで「帰りたい」と苦しくなる場面、いいですね。
ただ、多田くんのどこがいいのかよく分からん。カーターのこと馬鹿に出来ないぞ?本人達にしか分からないのが恋だと思うから別にいいけど。多田くんはAの代わりにはならないので、今後は不安になったり後戻りしたりする度に、もっと内心グルグルするのでしょう。