アニメ『ぐんまちゃん』を観た

ぐんまちゃんとは、現群馬県知事山本一太に「群馬県最大のキラーコンテンツといっても過言ではない*1」と言わしめた、恐るべきキャラクターである。

 

現在のぐんまちゃんの原案は、とある県職員のデザイン案が1994年の大会マスコットキャラクターとして採用されたもので、それより以前はもっと馬っぽいデザインだった。そういえば私が小さい頃には二つのデザインが混在しており、馬っぽいデザインを「ぐんまちゃん」、現在のかわいいデザインを「ゆうまちゃん」と呼んでいた。母が東京からきた親戚にそれぞれの違いを説明していた覚えがある。

 

しかし、いつの間にか馬っぽい方は見る影もなく淘汰され、かわいい方はゆるキャラグランプリで優勝するほどまでになっていた。
そして、いつの間にか私もぐんまちゃんの虜になっていた。

なにか好きになるきっかけがあったのかといえば、全く身に覚えがない。気が付いたらぐんまちゃんに魅せられていたのである。
ちなみに、私は作品にハマってもグッズには興味がないタイプの人間である。好きな歌手、アニメ、クラブチームは多々あるが、グッズには興味がない。
一方、ぐんまちゃんに関しては、ぐんまちゃんコインケース、ぐんまちゃんカレンダー、ぐんまちゃんイヤホンジャック、ぐんまちゃん手帳、ぐんまちゃんストラップ、ぐんまちゃんだるま、ぐんまちゃん饅頭などを購入し、かつて県庁が実施していたぐんまちゃん着ぐるみレンタル制度(すなわち、ぐんまちゃんの中の人になれる制度)に申し込む一歩手前までいった(自己負担金が1万円以上かかる)。


ぐんまちゃんには、じわじわと心を侵食する作用があるように思う。しかも、ぐんまちゃんは銀座に家をもっている*2。東京さえ餌食にできるのだ。恐ろしい。
知事の放つ「キラーコンテンツ」というワードは、ぐんまちゃんの実力を言い表すのにぴったりである。

 

2021年、そんなぐんまちゃんがアニメ化した。
企画は山本一太知事、製作は群馬県という、まさに群馬県が生んだアニメである。
しかし、報道によれば「県がおよそ1億6300万円の予算を計上」しているらしい*3。報道サイトのコメント欄には「税金の無駄遣いだ」という意見も書き込まれている。アニメ13話分の平均的な製作費用を知らないため、この予算が高いのか低いのかは分からない。だが、感染症によって県内外の経済・家計が悲鳴を上げているこの時期に、アニメ製作に計上する予算としては視聴者が眉をひそめたくなる気持ちも容易に想像がつく。

 

テレビを持っていない私にとってアニメ『ぐんまちゃん』は遠い存在だった。

「外出できない時期のアピール戦略としては、アニメ製作は良策なんじゃね?」程度に捉えていたが、お正月の連休中にサブスクの無料登録期間を利用して当アニメを一気見したことで、ぐんまちゃん愛が使命感へと変化した

私はアニメ『ぐんまちゃん』が素晴らしいことを発信しなければならない!
11話が問題視されているがそんなことは関係ない!
そして、“税金の無駄遣い感”を少しでも減らすことに貢献しなければならない!
それくらい素晴らしいアニメだったのだ!

 

というテンションで、アニメ『ぐんまちゃん』の感想についてぼちぼち更新していく。